日本気象予報士会の皆様
大門@日光です。
7月27日~28日に栃木県日光市で行った第15回日光合宿(第231回
天気図検討会)の報告をします。
日時 :2019年7月27日(土)~7月28日(日)
場所 :栃木県日光市下鉢石町814 大野屋旅館
参加者:2名(千葉県、栃木県)
【1日目】
13:00~16:00 7月27日9時の天気図解析
台風6号が紀伊半島に上陸し三重県を通過中であるため、
最初に局地(東日本)を解析し、その後他の面を解析しました。
気象庁の予想では台風は岐阜県まで北上したあとは東に向きを変え
翌日はいわき市付近に進む予想でしたが、はれてほしーのやスグダス2
でMSMを見る限り北陸まで北上する予想に見え近畿~東北にかけて
西南西の風であること、それほど勢力が強い台風ではないため、中部
山岳を横切るコースはあり得ないのではないかと思っていたのですが
実際のレーダーエコーの動画を見たら中部山岳を横切るコースをとった
ように見えました。
台風を進路を決めるのは何かはわかりませんでした。
次に27日9時の館野のエマグラムの描画とMSMの数値データを
使って日光付近の予想温位エマグラムを描きました。
16:00~17:30 霧降高原で雲観測
旅館(標高570m)から霧降高原(標高1400m)まで行ってみたところ、
旅館は雨で無風でしたが、標高1000mくらいから南風が強くなり1100m
くらいから濃霧になりました。周辺の状況から見て1100m付近が雲底
だったようです。
18:30~20:0 近くの飲食店で夕食・宴会
【2日目】奥日光での雲観測
8:20~11:00
大野屋旅館(570m):曇りですが日差しが出始めるが、日光連山には
黒い雲がかかる状況。
いろは坂~明智平:山に近づくと日差しはなくなり、明智平(1300m)
の少し下の1200mくらいから霧となっていました。
その後の状況を見ると1200mは雲底ではなく持ち
上げ凝結高度ではないかと思われます。
中禅寺湖~金精峠:中禅寺湖では降水なしでしたが、戦場ヶ原付近から
雨がパラつき、金精峠(1800m)では雨ですが、
雲底はもう少し上(2000m)付近でした。気温は
17℃で風が強いので寒いくらいでした。
半月峠(1600m) :中禅寺湖の南側の峠から見ると男体山の東側は
1200m付近が雲底、西側は2200mくらいが雲底に
なっているように見えました。
そして、北から西の空は北風と共に雨脚が見える
状況ですが、南側には積雲が見える状況で方角に
よって見える雲が違う面白い空でした。
雲観測はここまでで終了。
その後、今市まで行って昼食にそばを食べ、JR今市駅まで送ってから
解散となりました。
いろいろな雲や雲に入るなど通常の天気図検討会ではできない体験が
できましたが、今年は雷はありませんでした。
蛇足ながら、その後17時頃に自宅付近ではにわか雨は降りましたが発雷
しませんでした。
以上、日光合宿の報告でした。