日食特別例会「日食観測は成功したのか!?」(2017/09/23)かながわ労働プラザ

内容:2017年8月に米国で観測されました皆既日食の報告を中心に、 過去の日食についても発表がありました。

1.ワイオミング州での皆既日食観察 新浜 会員

2009年の上海観測の雨のリベンジで、永年勤続の休暇を使って、 奥様と日食観測と観光を目的に訪米されました。
途中、通行止めや渋滞で目的地にまではいけなかったものの、 別の場所で、皆既日食の観測されました。
皆既日食による気温低下でガードレールの収縮が起こり、金属音が聞こえたそうです。

2.写真家予報士「武田康男」氏が撮った日食映像」 平松 会員

写真家予報士武田康男と一緒に観測する日食ツアーに参加、 武田さんの撮影された素晴らしい日食写真を紹介していただきました。
飛行機の遅れから目的地への到着が日食後になることから、別の飛行場での観測となり、 結果として素晴らしい写真が撮影できたそうです。
帰りに撮影された夕日の写真も印象的でした。

3.チーム平川の発表

神奈川支部支部長の平川さんを中心に計画された日食観測ツアーについて、 それぞれのテーマで発表されました。
当初予定していた観測場所のオレゴン州ペインテッドヒルズの駐車場が夜中に閉鎖され、別の場所での観測になりました。

(1) 北米大陸横断皆既日食観測報告 下条 会員
なぜ日食が起きるかということのおさらいから始まり、 ツアーの流れの説明がありましたが、写真の他に色々な測定も行っており、 事前の念密な計画の下に秒刻みで進んでいたことが分かりました。

(2) アメリカ西部の壮大な地質 松本 会員
当初の観測場所として計画されていたペインテッドヒルズや カナダのバンクーバーとの間の道などから見られた柱状節理や 川による浸食等 アメリカ西部を移動するときに見られた地質に関する発表でした。

(3) 日食のピンホール撮影と気圧変化 佐々木 会員
ピンホールカメラの要領で日食の太陽の形状を撮影したり、 木漏れ日の日の光が日食の形状になっている写真の紹介がありました。
また、日食期間中の気温・気圧の変化を測定し、 日食で気温が下がっている地域の局地的高気圧やその周辺の局地的低気圧(低圧部)の考察がなされました。

(4) 日食ツアー中に現れた光学現象 藤井 会員
ツアー中に観測された「幻日」「環天頂アーク」や、 航空機から観測された雲について、報告がありました。

(5) 地元新聞に紹介された日食記事より 神戸 会員
お住いの地元で発行されている富士ニュースの取材に応じ、 ツアーの概要や日食の写真等が記事となり、その新聞の内容が紹介されました。
この記事が切欠で、地元の庵原新聞でも日食の取材があり、同様の内容が記事となり、 併せて紹介されました。

(6) ROAD TO THE BEST OBSERVATION SITE FOR TOTAL ECLIPSE 山本 会員
山本さんご自身は欠席でしたが、約20分の動画として、 「ツアーの切欠け」「移動方法について」「星の観測」「日食映像」等 観測ツアー全般の内容の紹介がありました。

(7) 123秒のエクスタシー 平川 会員
「観測地への移動(往復)」「観測の準備」「観測中の様子」等が 美しい「日食映像」とともに約15分の動画としてまとめられていました。 同行したはれるんもご満悦の様子で登場しました。

4.1988年インドネシアでの皆既日食観測 真鍋 会員

1988年に、インドネシアのジャカルタで偶然にもとらえた皆既日食の話と、 当時の現地での新聞での取り扱い、人々の言い伝えについての話がありました。

5.1991年皆既日食@ハワイ 池辺 会員

当時の新聞記事を使って、1991年のハワイでの皆既日食観測が、なぜうまく行えたか、紹介がありました。
1991年7月11日のハワイ島の皆既日食は、 十万人といわれる人達がワイコロワのゴルフ場に集まったが雲により十分な観測ができなかった。
日立中央研究所の角本繁氏は、自身が企画したツアーの行き先を決めるため、 当時、研究レベルだった地理データの三次元解析を行った。
・北東貿易風がハワイ島中央の2つの山にぶつかると上昇気流となり山の東側上空に雲ができる
・太陽が昇る道筋と地理3次元データ、雲の発生しやすい位置を調べると ワイコロワのゴルフ場では観測できない可能性が推定出来た
・ハワイ島の他の地点で解析を行い、コナの南側が観測に最適と判断された コナのゴルフ場で観測した結果、皆既日食の観測を行うことができた。

集合写真



懇親会

日食の話を中心に例会では聞くことのできない話で盛り上がりました。

参加者数

例会31名(懇親会21名)

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