広島県支部第49回例会報告
日時:2008年9月13日(土)13時〜17時
場所:広島市江波山気象館 オリエンテーションルーム
参加者:8名
内容:
(1)広島地方気象台殿への依頼講演「天気予報について」
(広島地方気象台 清山気象情報官)
気象台殿に講演を依頼するにあたり、支部員でニーズを出し合って依頼テーマを決定しました。
当日の講演内容は:
・気象台での現状の予報業務の概要(今の予報官に求められるスキルについて、天気予報自動作成について、実況監視について、数値予報プロダクトについて)
・インターネットあるいはスグダスで入手可能な天気図で予報を組み立てる時の解析ポイントについて
を76枚にわたるパワーポイントで丁寧に解説していただきました。
質疑応答では「夜間における雲観測はどのように行う?」などについも解説していただき、実際の気象台業務の経験に基づいたお話を伺うことができました。今後も支部員でニーズを出し合いながら講演を依頼していく予定です。
(2)「元寇の気象」(上垣内さん)
元寇で元軍を敗退させた原因といわれる暴風雨とはどんなものであったのか、文永の役(陰暦1274年10月20日)について検討しました。元軍は上陸後、一旦船に戻ったところに南風が吹いて再度上陸できなかったということであり、台風、西高東低の気圧配置、日本海低気圧、寒冷低気圧の可能性について検討した結果、消去法では寒冷低気圧の可能性がもっとも高いのではとの結論に至りました。質疑応答では、当時は温暖期で陰暦10月でも台風が襲来した可能性もあるのではとの意見もありました。
(3)「黄砂について」(中野さん)
今年は黄砂の飛来が少なかったのでその原因について考察しました。黄砂の発生源である中国の砂漠地帯から日本にかけての500hPaの風を、黄砂の多かった2001年、2003年と比較してみると、黄砂の多い年は南北流成分が多いのに対し、少ない年は東西流となっています。南北流は温帯低気圧を生じやすく、実際、気象衛星の2赤外線の差分画像(黄砂を構成するシリカの赤外放射に反応)と天気図を合わせてみると、低気圧が通過した背後で黄砂が観測されていることもわかりました。
(4)「JRA-25について」(中野さん)
今夏の気象学会夏期大学であったJRA-25(1979-2004年までの全球長期再解析気象データ)についての紹介。
(5)天気図検討会(全員)
今回も2グループに分かれ、4人ずつで9/14の広島市の天気を予想した。台風13号が与那国付近に、日本海には高気圧、太平洋高気圧の縁辺流もあるといった状況で、天気図検討会の間に降りだしていた雨がいつまで残るのか?が焦点となりました。
予想結果:
グループA=朝曇り→日中は晴れ 気温 最低23℃ 最高31℃
グループB=明日も午前中にかけて雨が残る。午後曇り 気温 最低22-24℃ 最高27-29℃
で、実際は、朝から晴れ、気温 最低22.1℃,最高31.1℃でグループAがほとんど的中させました。その後、支部MLにて勝因、敗因を分析中。
(6)懇親会 広島駅南側の「坐・和民」で5名参加。
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広島県支部第48回例会報告
いい写真が取れませんでしたので、 本川(太田川)の夾竹桃を取ってみました。 (夾竹桃は広島市の花です) |
日時:6月28日(土)13時〜17時
場所:広島市江波山気象館 オリエンテーションルーム
参加者:12名
(1)第3回アメダス見学会報告 中野さん(三入、加計、佐伯、大竹)
(2)6/22「こども天気予報」イベント報告 新本さん
(3)4月9日〜10日にかけて発生した徳島県での強雨について
低気圧が閉塞点で発生する現象について、自分なりの意見、また皆さまの意見をお伺いしたいので、15分前後お時間をいただけないでしょうかと本人は言っていましたが、皆さんの厳しい?意見が1時間ほど?ありました。
(4)(関東地区天気図検討会参加報告) 久保田さん
(5)天気図検討会(基本的に47回例会と同じく[hiroshima: 989]方式?)
懇親会(後ほどお知らせする予定です)
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広島県支部第47回例会報告
日時:2008年4月19日(土)13-17時
場所:広島市東区民文化センター 工作実習室
参加者:10名
内容:
<広島県支部 2008年度総会>
2007年度活動,2007年度会計が報告され了承された。役員改選については下記の通り。
支部長(大平さん)=留任
副支部長・連絡担当(久保田)=留任
会計(後藤)=片岡さんへ交代
ML・HP担当=留任(後藤)
<新規合格者案内会>
参加者ゼロで流会となった。最初の2回は3〜4名の参加者があったが,ここ2回は広島の合格者が少ないことも影響しているのか残念な結果となった。
<第47回例会>
(1)「気象通報2008Ver1」気象通報の内容をプロットするエクセルプログラムについて(後藤)
気象通報を聞きながらマウスとテンキーで入力して天気図をプロットする自作プログラムの紹介。気象通報は毎回の放送フォーマットが少しずつ異なるので,天気や前線名をコード化してテンキーとマウスを使って放送を聞きながら入力できるようにした。同時に天気図がマクロで自動描画される。等圧線も放送で読まれたものはベジェ曲線で結ばれるようにしたもの。
(2)第2回広島県のアメダス見学会報告(中野さん)
3月16日に行われた広島県東部のアメダス見学会の報告。今回は福山,府中,世羅の3箇所を回った。福山,府中ともに学校が近くにあり,風速計の方が低いという状況。地面も芝生,防草シートと地点により異なっており,そのためか雨量計の高さも異なっていた。世羅のアメダスは位置が変更になっているようで発見できなかった。でも,おみやげの府中味噌は中野家で大好評だったとか。
(3)2008年冬 季節風による雪 広島(中野さん)
広島において対流雲発生や850hPa温度の降雪条件が揃っても雪の降らない日もあったため,他の影響因子について考察した。広島の場合,瀬戸内側に位置するためか,風が北寄りよりも西寄りとなった場合に降雪が観測される場合が多いことがわかった。
(4)天気図検討会(全員)
今回は参加者を2チームに分けて,20日の広島の天気を予想。発表と討議を行った。例会当日は上空に切り離された渦が残って曇りであったが,これがどこまで回復するか?でチーム間で20日の天気に見解に差が出た。
Aチーム=リッジの西側となるので乾燥域に入り,天気は回復し晴れ。最高気温=22℃、最低気温=12℃
Bチーム=上空は北東風のままなので,広島から見るとリッジ東側の雲が広島に向かって押される形。したがって雲は相当残る。曇り→晴れ→夜また曇り。最高気温=20℃、最低気温=11℃
チーム制で検討→発表→討議の天気図検討会方式は,従来のパネラー方式よりも,個々の参加者が発言しやすいという感想が出た。
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