第9回中国四国ブロック合同例会(広島県支部第115回例会) 担当:広島県支部

日時:2019年8月31日 13:00〜17:00
場所:福山市西町 RiM7階 ものづくり交流館セミナールーム
参加者:20名
(岡山支部 6名、山陰支部 3名、四国支部 1名、関西支部 1名、広島県支部 9名)

内容:
1.島津ブロック理事より挨拶

2.記念講演:「平成30年7月豪雨を振り返って」(広島工大 田中健路先生)
a.平成30年7月豪雨の降水システムについて
 総観、メソスケールにおける解析結果の説明あり。
 亜熱帯ジェットの大きな蛇行によりトラフの下降流(乾燥空気)と下層の南からの暖湿気の収束により大雨となった。
 可降水量が60mm以上とかつてない量。長期的傾向であり今後もおこりそう。
 広島県の降雨の原因は7月6日夜は前線、7月7日朝は前線上のメソ低気圧である。
b.河川・砂防の観点からの被災の特徴
 大雨により中小規模河川を中心に流下能力を超えた。
 斜面崩壊は通常勾配30度以上でおきるが、勾配15度の比較的穏やかな斜面においても発生した。
c.広島県における今後の河川防災・砂防の方向性
 ハード面の対策は勿論であるが、住民のより事前の避難行動を促す。民間の防災系のアプリの活用、住民向け説明会・防災教室の展開。
d.気象予報士の果たす役割について
 住民が避難情報を受けて受け身で状況判断するのではなく気象現象の今後の見通しを踏まえてより安全な行動がとれるように住民への周知を促す。
 自主防災組織との連携が必要である。防災リーダーに気象情報について助言等。
 自主防災組織以外との連携の可能性も探る必要あり。
 気象予報士として気象現象が引き金となって生ずる災害の特性の理解を深めることも大切。

3.話題提供
@「平成30年7月豪雨における愛媛県南予地方の大雨の成因と特徴」(一会員:四国支部) 

A「奈義アメダスにおける顕著な気温変動に関する観測報告」(廣幡会員:岡山支部)
       
B「令和元年台風10号について」(窪田会員:岡山支部)

C「『天空の城ラピュタ』における風と雲について気象学的な観点からの考察」(井塚会員:山陰支部)

D「自力避難困難者に対する新たな避難システムの構築について」(山内会員:広島県支部)

4.懇親会 14名参加


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