日時:2013年12月7日
場所:南部労政事務所(大崎)
先日、大崎の南部労政事務所で行われた東京支部例会に参加してきましたので、ご報告します。
大崎ゲートシティの中で若干迷子になって13時の開始時間に少し遅れてしまい、既に自己紹介が始まっていました。自己紹介一番手は、よんまる会小幡さんだったようですが、聞き逃してしまいました^^;;
参加者は約40名でした。
初めに会員の方3名の発表(東京支部の田家さんと宮崎さん、台風部会の藤井さん)があり、続いて天文学者の先生(理化学研究所の戎崎俊一主任研究員)の講演がありました。
地上は富士山噴火のお話から、見上げれば銀河系まで非常に厚い層のお話で知的好奇心を刺激される1日となりました。
初めに、田家さんのお話です。「 富士山噴火と自然災害、気象条件はどう関わるか」
「現代思想10月号 特集=富士山と日本人」に本発表に関連する田家さんの執筆があります。(当該本は発表中に出席者にまわってきたので、少し読むことができました。)
興味がある方は、是非。個人的には、宝永大噴火(1707年)の際に幕府が取った対応と東日本大震災の際の政府の対応の顛末の類似性という点が興味深いですね。
続いて、宮崎さんのお話です。「バルトロ氷河 2013」
今年の6月〜7月にかけてのバルトロ氷河(パキスタン・カラコルム山脈)トレッキングの様子を紹介してくださいました。2004年に初めてバルトロ氷河を訪れて、すっかり気に入ってしまい、その後度々訪れ、なんと今回はもう5回目なんだそうです。
実際のトレッキング日数は17日間で、移動日や予備日も含めて1ヶ月弱の期間。予算は40万円程度(ツアー会社経由せず)。具体的なお話を聞くと、自分も
いつか必ず行くぞ。という気になります。今回は終始天候に恵まれたそうで、青と白の目の覚めるような写真を見せてもらいました。
最後に、藤井さんのお話です。「台風発生は海水温だけでない?赤道付近の高気圧性循環と熱帯収束帯の関係」
掲題に係る過去の台風発生との相関についての分析・研究をされていて、今後 の予測に活かせそうですというお話でした。新米の予報士としては、こういうお話を聞くと、いよいよ予報士になったんだなぁ…と実感します。
15時からはメインの講演です。
天文学者の戎崎(えびすざき)先生による「星雲の冬」と「洋上低層雲の状態/遷移」のお話でした。出席者のみなさんが銀河系のことまで詳しくて驚くばかりでした
^^;;
超新星、暗黒星雲との遭遇の話、それから海洋上のエアロゾル密度と雲の被覆率の相関についてですが、田家さんからForum宛に発信されたメールに戎崎先生のブログ関連個所のURLが記載されておりましたので、ご興味のある方は是非。
論文「星雲の冬」(pdf,2MB)
「洋上低層雲の状態/遷移(1)」
「洋上低層雲の状態/遷移(2)」
「洋上低層雲の状態/遷移(3)」
例会の終了は17時近くでした。13時から始まり、休憩時間を10分程度はさんで、合計約4時間。普段とは少し違う方向で頭を使い、心地よい疲労感でした。
せっかく予報士になったので、いつかは自分もこういう場所で発表できるように取り組んでいきたいなと思った次第です。
(文:森 恵子)
日本気象予報士会東京支部 第54回会合