2007年6月16日(土)開催
1、外部講師派遣依頼;新宿区生涯教育財団より
小中学生を対象とした授業
私なりに考えたことは
1,1 日本気象予報士会のメンバーで協力できる方を多く確保する。
ちなみに懇親会会の席で経験者の話を伺ったところ
「一つのクラスの授業で最低3名の気象予報士がいてほしい、できれば3名それぞれ雰囲気の
違う奴が望ましい(硬派、軟派、お笑い系など) 5名もいれば最高」
とのことでした。
1,2 平日授業だと人員確保が困難かもしれないので支部のほうで土曜日午前中3回コース等考えて
いる。
2、講演
2,1 日射加熱率でみた、盆地における気温変化の特徴(関さん)
解析地点は山形、松本、甲府の3地点
関さんの考察をそのまま掲載します。
◎朝から日射によって気温が順調に上がる日は
・3地点とも7時ごろから風が徐々に立ち上がる。
・9時ごろから急に風が立ち上がる日がある。
◎日射加熱率と風速の相関
・甲府:負の相関、松本は不明瞭
◎気圧配置と日射加熱率
・松本:南海上に高気圧がある時に、加熱率が大
(甲府より松本が一般風の影響を受ける)
◎9時ごろから急に風が立ち上がる日は、
冬型、フェーンなど顕著な一般風の日である。
2,2 夏の最高気温と気温の偏差(根本さん)
調査地点;岩泉町、秋田市(40°N付近太平洋側と日本海側)
千葉市、松江市(35°N 30′付近太平洋側と日本海側)
海洋の影響を受けやすい所は気温の偏差が少ないが、よく分からなかった。
「調査地点の選択が適当ではないかも」との意見もだされたが、比較対照にマッチする場所は少
ないようです。
「ケッペンの気候区分により代表されるる世界の各地ではどうか?」てなところに思いが馳せま
した。
2,3 雲断面図による時系列予報(大門さん)
川口さんといっしょにskydataで毎日掲載していただいているグラフです。
難しい数式がでてきて計算を完璧に理解するのは難しいです。
雨の降る条件として「雲底高度1000ft、雲の厚さ6000ft」と単純に考えていました
が、場所にとって色々と異なることがわかりました。
大門さんと川口さんは毎日大変なご苦労で敬意を表します。これからも宜しくお願いいたします。
2,4 緊急地震速報について(小寺さん)
気象庁の緊急地震速報のビデオをみせていただきました。
又、渡辺さん(東北支部;前東京支部長)からは報道する側からの貴重な話をしていただきありが
とうございました。
2,5 気候変動と日本の歴史(田家さん)
過去の気候変動とホモサピエンスの移動及び生活状況
過去の気候変動と文化の変化(文化の移流も含む)
過去の文献、石碑等から推測できるその当時の気象状況が社会におよぼした影響。(食料危機、政
変など)異常気象や地球温暖化で将来世界的に水不足、食料不足が懸念される中、興味深い話でし
た。
※講演の冒頭ネタ話にでも使ってくださいといわれましたが、ネタどころではなく明日のわが身
かもしれません。 又、資料をまとめたご苦労は大変なことだと関心しました。
(文:勝 行雄会員)
日本気象予報士会東京支部 第36回会合