日吉・慶應義塾高等学校 B棟2F 会議室A,B,C,D:対面とオンラインの併用(ハイブリッド)形式
1.総会議決結果報告
第1号議案から第3号議案まで全ての議案が可決されました。
2.招待講演
元国土交通省 水管理・国土保全局水資源部長 一般財団法人 日本建設情報総合センター 理事 ダムマイスター 気象予報士
三橋さゆり 様

ダムによる河川の高水管理と低水管理
ダムの役割・分類などのダムの基礎知識のほか、ダムへの水の流入量・放流量・貯水位などの時間的な変化を表す「ハイドログラフ」を示し、その情報は国交省HPで公開されていること、ダムの操作ルールは「操作規則」で定まっていること、異常洪水時防災操作(緊急放流)と事前放流についてもふれ、「日本ダムアワード」でとりあげられた事例など、ダムが活躍した実例をいくつも紹介いただきました。
高水管理としては、洪水調節のためのピークカットの機能を果たすにあたり、台風の接近等に伴いダム上流域の予測降雨量・実際の降雨量がそれぞれ刻々と大きく変わるなかでの緊迫した状況を「あなたがもしダム管理所長だったら」と問いかけながらお話いただく示唆に富むものでした。
逆に、雨が少ない時にダムから河川に水を補給することで下流での取水を可能にする低水管理については、国・自治体・利水者で構成される協議会が検討・実施する「渇水調整」によるダム温存のための努力(苦労)が伝わるお話をいただきました。
まとめとして、気象予測の進歩はダムの高水管理と低水管理の高度化に直結するとのご指摘があり、ダムと気象予報の密接な関係が強く認識される大変重要な講演となりました。
3.特別講演
かわさき市民アカデミー 理事
島田久弥 様
日本気象予報士会 神奈川支部 役員
新海康雄 会員
“学び続けるということ” かわさき市民アカデミーのご紹介

「かわさき市民アカデミー」は川崎市の認定NPO法人で、理系から文系まで非常に幅広い分野の講座を提供する市民大学です。神奈川支部も昨年度より講座枠を頂き、気象講座、防災講座を受け持たせていただいており、神奈川支部との関わりや「かわさき市民アカデミー」の充実した講座内容をご紹介いただきました。
アカデミーは、前期後期各約50講座(年間約100講座) 、第一線の講師陣、同じ講座でも毎期変わるテーマなど、内容・規模両面で国内トップクラスの市民大学であることのほか、 川崎市民でなくても受講が可能であること、オンラインでのリモート受講も可能なことなど、多くの方にとって学ぶことができる場として開かれていることも紹介されました。
<かわさき市民アカデミーHP>
https://kawasaki-c-academy.jp/
4.気象防災アドバイザー制度と研修受講のお願い
気象庁総務部企画課地域防災企画室調査官
前田緑朗 様

前横浜地方気象台長としての神奈川支部とのご縁があり、気象庁が推進している気象防災アドバイザー制度の概要と現況とともに今年度の育成研修への参加募集についてのお話をいただきました。
所定の研修を修了した気象予報士・気象台OBOGを対象とした避難判断の根拠をともにつくる気象防災のスペシャリストとしての役割、災害時および平時における取組、任用形態(フルタイム、通年登録、単発契約)、都道府県別の委嘱状況(いまのところ地方がまだ少ない)、研修の全体計画等が紹介されました。今年度(6月募集予定)の研修への積極的な受講をお願いしたいとのことでした。
5.予報士会会員発表
下記の通り、4名の会員に発表頂きました。
(1) 広野守 会員
石垣島探訪記Ⅱ(地質、防災編)
昨年12月の石垣島探訪記Ⅰに続き、今回はそのⅡとして地質や防災をテーマにお話しをしました。地質に関しては、石垣島は典型的な「島弧ー海溝系」の島で、山地部分は付加体由来+火山由来の岩体で構成されていること、市街地周辺の平地部は珊瑚石灰岩が隆起した海岸段丘であることをお話しました。防災については特に津波について、明和の大津波や津波石、津波の防災マップ、石垣島周囲各地の最大溯上高や到達時間、津波避難訓練の事例等をご紹介しました。(発表者記)
(2) 菊地高史 会員
生成AIでできること、まだ難しいこと
この1年で、生成AIはめざましく進化し、日本においては中学生~大学生のみならず全世代に浸透しています。しかし具体的な活用について共通の話題にするには、まだ壁があるように見えます。そんな現状に一石を投じるべく、今回は「神奈川予報士会の非公式テーマソング」として自作した歌詞をソースとして、NotebookLMで「イラスト」「インフォグラフィック」、さらにはSuno AIで楽曲の生成を試みました。生成AIのクリエイティビティと、現時点でまだ「日本語の読み書き」に課題があることを示しつつ、楽しい雰囲気を共有しました。 (発表者記)
(3) 和田光明 会員
雪華図説の街を訪ねて(茨城県古河市)

「雪華図説」は下総古河藩11代藩主、土井利位(1789-1848)が刊行した雪の結晶の本です。この本は当時の調度品などに影響を与えました。古河市歴史博物館では2026年3月14日~5月6日まで、「雪の殿様 土井利位」の企画展が行われていました。この企画展に行った際に雪の結晶モチーフがある古河市市街地を散策しましたので、その様子を紹介しました。古河市街地にある土井家の菩提是の正定寺の本堂は雪の結晶の文様で彩られています。また、雪に見せられた人達として、Wilson Alwyn Bently(1865-1931)、中谷宇吉郎理博(1900-1962)、私の恩師である伊東彊自理博(1908-1992)を紹介しました。 (発表者記)
(4) 西川知明 会員
科学技術コミュニケーターを目指して
北海道大学における科学技術コミュニケーター養成プログラムCoSTEP)での活動について、主に3日間の集中演習として実施されたオンラインサイエンスイベントを中心に発表した。多様な参加者との対話や企画立案を通じ、科学技術を分かりやすく伝える視点や、双方向コミュニケーションの重要性について学んだ経験を紹介した。(発表者記)
最後に、参加者全員で記念撮影をして例会は終了しました。
6.懇親会
例会終了後、肉汁餃子のダンダダン 日吉店 にて懇親会が催されました。
講師の三橋先生、前田調査官も参加され総勢52名と大変多数の方が集い、いつも通り盛り上がりました。
最後に、次回例会幹事のご紹介と、参加者全員で記念撮影をして終了しました。
参加者数 対面参加者:66名、オンライン参加者:39名、参加者計105名



