かながわ労働プラザ 4F 第3会議室:対面とオンラインの併用(ハイブリッド)形式
1.招待講演
横浜地方気象台 台長 杵渕健一様

- 前線と台風第7号・8号接近時に気象台が考えていたこと
- 横浜のはじめて
「横浜のはじめて」
台長は、生まれてから大学入学前まで横浜で生活され、横浜の変化に興味を持たれた中、江戸末期の横浜港開港後の日本の「はじめて」として、鉄道の変遷、近代水道・下水道、ガス灯、公園、ホテルなどについて、横浜市中心部の埋め立てによる地形の変化も踏まえながら歴史の説明をされました。
横浜地方気象台については、1896年に神奈川県測候所が現大さん橋の根本に設立され、関東大震災で庁舎焼失後、仮庁舎を経て1927年に現在地に移転されたそうです。
興味深かった事は、第2次大戦中、新港ふ頭に停泊中のドイツ軍艦が爆発、続いて付近の3隻も爆発炎上したが、戦争中で情報公開されていなかったにもかかわらず、神奈川測候所の地震計が爆発の振動を計測しており、正確な爆発時刻が記録に残ったというお話です。
横浜愛に溢れた内容でした。
「前線と台風第7号・8号接近時に気象台が考えていたこと」
2026年6月25日から26日にかけて、台風第8号と7号が12時間程度の間隔で接近・通過の予想に対し、横浜地方気象台が考えていたことについて、解説をしていただきました。
台風第7号の雨量予報の参考にしたのは、台風第6号で、線状降水帯による降雨を差し引いて予測。台風第8号の雨量予報は、2022年の台風第15号を参考。前線の雨への影響は神奈川県が前線の寒気側なので多くないと推測。この内容を台風説明会を開催して市町村等に解説を実施したそうです。
結果は、ふたつの台風による雨が予報よりも少なく、接近の時間が短かった(第8号)、進路予報よりも南を東進(第7号)等が理由と考えられるそうです。
2.予報士会会員発表
下記の通り、6名の会員に発表頂きました。
(1) 吉田憲司 会員
通勤風景で見た積乱雲たち
7月に異動により勤務地が東北地方南部に変わりました。これに伴い発表者は新幹線で埼玉県から約220km通っています。今夏はほぼ毎日、その途中で積乱雲に出逢い、時には直下を通過しました。「動く気象観測所」の特性を活かし、日々の東北、関東における局地的シビア現象を収めた映像は日常では経験し得ないことであり、鉄道地理を生かした発表者のお天気に対する熱意を感じてもらえたと思います。 (発表者記)
(2) 梶原和利 会員
暑さ指数の測定
人の感じる暑さから気温、湿度、日射・輻射熱の3つの要素を取り入れ熱中症の危険度を可視化した指標が暑さ指数(WBGT)であること。 及びその算出方法の説明と、日常生活及び運動するに当たり、暑さ指数値と注意すべき事項等の関係を紹介しました。また、今回購入した暑さ指数測定器を使って実際に測定した屋外、屋内の測定結果及び測定器に簡単な日除けを付けて屋外で測定した場合と橋の下の完全な日陰で測定した場合の違いについて紹介しました。 (発表者記)
(3) 神頭一郎 会員
気象科学館解説員は見た!!
韓国国立大邱気象科学館
経済的な生活水準が日本を超えたとされる韓国では、気象に関連したミュージアムとして、ソウルの国立気象博物館のほか、全国に青少年をターゲットにした体験学習型の国立気象科学館を計6か所開設する。会員報告では、3月に訪問した国立大邱気象科学館において体験・見聞した科学館の施設や展示ブース毎の設備、各展示ブースにおける見どころや注目点などを紹介。防災を主なテーマに娯楽的要素を取り入れた日本の気象科学館と比較し、観測からそのアウトプットまでの科学的な学びを深めることを目指した韓国との違いを指摘し、個人的見解とは断りつつも現状及び今後の方向性に問題提起した。 (発表者記)
(4) 上田勝史 会員
中東・カタールの気象と最近の情勢
2026年に入り米国とイランの軍事的緊張が高まり、カタールを含むペルシャ湾岸諸国への関心も一段と高まっています。今回は、カタールを中心に周辺の湾岸諸国にも触れながら、基本的な国情や気候、気象観測・情報発表の仕組み、最新の情勢、イランをはじめとする周辺国との関係、主要な観光・文化資源まで幅広く紹介しました。特に、2024年春までカタールに駐在していた発表者自身の経験を交え、統計や一般的な解説だけでは伝わりにくい現地の空気感や中東社会の実情を具体的にお伝えしました。 (発表者記)
(5) 新井勝也 会員
ダイヤモンド富士とパール富士
富士山の頂上の平の部分に日の入りや日の出をする状態をダイヤモンド富士、まるい月の月の出や月の入りの状態をパール富士と言います。葉山町森戸海岸や自宅のベランダ等で撮影した写真を紹介しましたが、神奈川県では、多くの場所でダイヤモンド富士やパール富士を見ることができ、国土交通省のサイトで、代表的な場所が調べられることを紹介しました。また、観測できる日時を調べるサイトも紹介し、大さん橋等で具体的に調べる方法を解説しました。 (発表者記)
(6) 増田俊一 会員
陸上競技の舞台裏! ~審判員物語~
陸上審判員の視点から、陸上競技に纏わる話題を気象条件との関係を絡めながら紹介した
1)大会運営役員として審判員が担う役割
2)陸上競技種目における、風速・暑さ指数・避雷などの気象条件との関係や対策
3)競技場のレイアウトと、公認検定合格のための400mトラックに求められる距離精度
4)世界陸連が求める公認マラソンコースの条件について、ボストンを例にあげて解説
(発表者記)
最後に、参加者全員で記念撮影をして例会は終了しました。
3.懇親会
例会終了後、横浜中華街「鳳林」 にて懇親会が催されました。
総勢39名と多数の方が集い、いつも通り盛り上がりました。
最後に、次回例会幹事のご紹介と、参加者全員で記念撮影をして終了しました。
参加者数 対面参加者:47名、オンライン参加者:33名、参加者計80名





