第120回(2025/12/13)神奈川支部例会

日吉・慶應義塾高等学校 B棟2F 会議室A,B,C,D:対面とオンラインの併用(ハイブリッド)形式

内容

招待講演

名古屋地方気象台 土砂災害気象官 向井利明様

令和8年出水期からの新しい防災気象情報
~どう変わる?どう使う?どう伝える?~
気象庁と国土交通省水管理・国土保全局は、「防災気象情報に関する検討会」の報告書を踏まえて、防災気象情報について、受け手の立場に立ったシンプルでわかりやすい体系や名称での運用を、令和8年出水期から開始する予定としています。本講演では、この「新しい防災気象情報」について解説していただきました。現行の複雑な情報体系を改善し、河川氾濫・大雨・土砂災害・高潮を警戒レベル1~5に対応した名称で発表すること。特にレベル4「危険警報」の新設などにより、避難行動の判断をとりやすくすることが狙いとなっています、さらに、気象防災速報や気象解説情報の改善、時系列情報の定時発表、早期注意情報の細分化など、多数の変更が予定されています。情報の伝え方の工夫や一般への周知・広報の重要性も強調されました。

気象予報士会会員発表

高木育生 会員

宇宙アサガオ4種と交雑種
「宇宙アサガオ」の成長記録と観察報告。
種子に傷をつけて水に浸し発芽を促す方法から、播種後の成長過程、支柱設置や環境調整、6月末から7-8月にかけての開花の様子、交雑種の出現などが写真と時系列で紹介されました。また、積乱雲や帆船の映像など季節の風景も映し出され、アサガオの成長を通して夏の楽しさが伝えられました。
例会会場にて、宇宙アサガオの種の配布がありました。

和田光明 会員

大人の自由研究
地球の公転軸と自転軸に傾きがあることを表現するため、1日3回定時(午前6時、正午、午後6時)のひまわり可視カラー画像を1年間収集し、横浜国立大学教育学部筆保研究室の学生さんの協力を得てそれぞれを動画にしました。午前6時と午後6時の動画で日の当たる部分や影の部分の移動を動画で見ることができました。正午の画像では、太陽の反射光が赤道を挟んで南北に動く状況や、両極域が影になることが連動していることが見えました。それ以外に正午の画像では、雲の動きに目が行き、両半球の偏西風帯の雲の動きや、貿易風帯の雲の動きがよくわかりました。また、これらの動画を作成したいきさつをお話ししました。(発表者記)

池辺豊 会員

横浜も四季から二季? 
「四季から二季化」説を横浜の気温データを基に考察。
三重大による“夏の基準”を使った夏期延長の研究手法を紹介しつつ、単年データと移動平均を使用することでは期間判定に齟齬が生じるなどの問題点を指摘。季節の境界は気温の値か相対変化かで結果が変わるため注意が必要。横浜の気温推移からも、四季が二季になったと断言できる証拠はないと結論づけられました。

広野守 会員

石垣島探訪記Ⅰ ~石垣島地方気象台を中心に~
昨年11月と今年の11月の2度に渡り石垣島を訪問しました。
今回は「探訪記その1」として石垣島地方気象台見学の様子と、蝶を中心に石垣島の生き物のお話しをしました。石垣島地方気象台では、各種観測機の他、現業室も見せて頂きました。石垣島の生き物についてはほとんどすべて関東にはいない生き物たちであり、石垣島は生物の進化をまさに実感できる場所でした。又今年の11月には念願の於茂登岳に登りました。山頂にある気象レーダや登山中に出会った生き物たちなどをご紹介しました。「探訪記その2」は「地質編、防災編」を計画しています。乞うご期待。(発表者記)

吉田憲司 会員

EXPO2025大阪・関西万博へGO!
2025年大阪・関西万博を訪れた体験の紹介。
万博の種類や日本での開催歴が説明され、発表者が夜行バスで訪問した9月の様子を写真とともに報告。夢洲駅やパビリオン、ミャクミャク関連グッズの購入、大屋根リングからの夜景など、現地の雰囲気が伝えられました。また「もうひとつの万博」として大阪メトロを取り上げ、鉄道の魅力も併せて紹介されました。

集合写真

参加者数 対面参加者:50名、オンライン参加者:34名、計86名(講師含む)
     懇親会(小青蓮・日吉店):42名

error: コピーできません !!