第23回波浪研究会(大洗波浪観測会) | |||||
1.日時:平成24年2月4日(土)13:00〜5日(日)am | |||||
2.場所:茨城県大洗磯前神社付近の海岸および民宿旅館 白浜荘 | |||||
3.参加:合計14人(男性13名+女性1名+会員家族2名) | |||||
4.勉強会概要 | |||||
<観測・例会> (1)波波浪観測 (2)波浪講習 (3)懇親会 アンコウ鍋 (4)大洗マリンタワー・月の井酒造見学(翌朝・有志) | |||||
(1)大洗駅に12時45分に集合し、荷物を民宿に置き、徒歩で大洗磯前神社に向 かい、参拝を済ませてから境内前の階段上から波浪観測(うねりの周期観測)を行い ました。当日はうねり主体の波浪で、うねりは10秒前後とのことでしたが、報告者 本人は20秒程度の計測値が出てしまいました。波を目で追ってしまうと測定誤差が 拡大すること、大きな波の間に小さな波があるのを見過ごしてしまうこと、観測の際 に頭が動き、基準目標物との相対位置が移動してしまうことなどに原因があるようで した。 (2)浜辺に降りての波高観測。波高は50cmから1mの間のようでした。この場 合0.5mとするか1mにするか難しい判断に迫られるとA講師から解説がありまし た。 (3)民宿の2階の部屋で講習会。初めに自己紹介を行い、続いてB講師から波浪 の計算法の概要説明があった後、2月1日1800UTCから2月3日1800UTCまでの6時間 ごとのASASが配られ、それらを調べて、本日の大洗海岸の波浪の原因となっている低 気圧を特定し、波浪の周期、波高、到達時間などを計算し、本日の波浪との適合性を 検討する課題が与えられました。 慣れない報告者には、B講師がつきっきりで懇切丁寧に指導していただきまし た。ただ、計算に慣れず、なかなか良い結果が得られませんでしたが、最初はそんな ものですとB講師から激励を頂きました。 (4)演習の解説 続いてB講師の解析結果の説明があり、講師の計算結果は本日の大洗の波浪とよく 一致していたことが紹介されました。 (5)地球規模での波浪伝搬状況の解説 A講師から地球規模の波浪の伝搬状況をGrADSを用いて描いたアニメーションの紹 介がありました。低気圧のいわゆる危険半円側の風によって波浪が発達伝搬するた め、日本のような大陸の西側にある国より、海の東側にあるアメリカ西海岸やヨー ロッパに危険な波浪が押し寄せること、南半球では波浪がなかなか収まらないこと が、視覚的に分かり易く解説していただきました。 (6)懇親会 演習と解説に時間がかかり、風呂に入らずそのまま懇親会となりました。この観測会 で恒例となっているアンコウ鍋を囲んで、豊富な料理に舌鼓を打ちながら、地元の酒 蔵のおいしいお酒もどんどん進みました。 波浪に関して話が盛り上がる一方、会員家族の小学1年生のかわいい御嬢さんを相手 に、折り紙の特技を披露する会員も現れ、会員皆様の趣味の豊富さに感心いたしまし た。 会員1名はここで別の宿泊場所に移動しましたが、引き続き宴会場から部屋に戻っ て2次会へ。 波浪談義はさらに盛り上がりましたが、「天気晴朗なれども波高し」の日本海海戦 時の波浪検証を次の例会のテーマにしようとか、いやSMB法の起源となったノルマン ジー上陸作戦時の波浪予想をまずした方がいいなど、夜が更けるまで話は尽きること がありませんでした。 (7)5日の波浪観測ほか 朝食後、徒歩で大洗マリンタワーに出向き、タワーの上から波浪観測を行いまし た。昨日と同程度の波浪と思われました。沖合では直線的な波浪が、岸に近づくと次 第に岸の地形に合わせて波が湾曲していくとの解説がB講師からありました。その 後、徒歩で大洗・月の井酒造に出向き、酒蔵見学を行い、大洗駅から水戸駅を経て解 散しました。 今回の例会開催準備をされた会員の方々、懇親会の準備や進行でご尽力をいただい た会員の皆様、大変お疲れ様でした。 | |||||
5.配布資料の内容 | |||||
(1)波浪予報勉強会資料(波浪推定) | |||||
(2)天気図 | |||||
使用した天気図 ASAS SURFACE ANALISYS 0118Z FEB.2012 0200Z 0206Z 0212Z 0218Z FEB.2012 0300Z FEB.2012 | |||||
(3)実習に必要な道具 | |||||
ストップウオッチ、コンパス(磁針) デバイダ(またはコンパス)、定規、鉛筆、消しゴム、電卓、色鉛筆 | |||||