気象の理論  AZure QuickLink 詳細リンク MeteoSurf
   
天気図における気象要素〈鉛直P速度)の解説

風向・風速 : 鉛直p速度 : 渦度    : 前線    : 
高度     : 気圧     : 温度    : 湿数    : 
相当温位  : エネルギー線図 気象要素とデータ源 大気の立体構造 プリミティブ方程式
   Last Updated: 12/21、12/23,12/28,1998-1/3

    鉛直P速度   : 

上昇流、下降流の状況を表す。     大気に含まれる水蒸気の凝結や大気の安定性にも関係し、     天気予想のための重要な気象要素です。          負の鉛直P速度は上昇流、正の鉛直P速度は下降流の存在の推定に結びつけます。
 


上層面、下層面およびそのあいだには下図のような流れが存在するでしょう。クリックして見て下さい。
上層と下層をつなぐ大気の流れ 概念図
流れはカオス表現しています。こちらも見て下さい。

鉛直P速度の計算  

     dp=-ρgdz
    より、鉛直P速度は、(近似的に)
     dp/dt=-ρg・dz/dt
    と表されるから、
    鉛直P速度はdz/dtすなわち上昇・下降速度に比例します。

  たとえば、1時間に地上から上空 7200m まで積乱雲が発達することを考えて見ます。
  この時、
       dz/dt=7200/3600
            =2 m/s
  の上昇速度となります。

  鉛直P速度は、マイナスをのぞいて考えると、
  〈詳細・厳密には、たとえば小倉義光「気象力学通論」p.74〜p.76の p座標系 
               栗原宣夫「大気力学入門」p.98〜p.102の 気圧座標系 を参照)

       dp/dt=1.0x9.8x2
            =19.6Pascal  ....( kg/m3 x m/s2 x m/s ---> Kg/(ms3)==Pascal/s)
            ========> Dimensionが「ちゃんと合うか否か」に注意して下さい。
  参照--->単位・次元
              Pascalや Newtonさんが登場してきます。 お世話になります。

下降流、上昇流は当然のことながら、高気圧、低気圧に対応します。
高層天気図の北西流の下に下降気流、南西流の下に上昇気流が対応します。
雲画像情報図の暗域は下降流域に、明域は上昇流域に対応します。

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