風向・風速 : |
風は気圧の高いところから低いところへ向かって吹きますが、総観規模的には地球の自転の影響のため
風向が転向させられます。問題 #17 を参照して下さい
なお、局地的な風向・風速は地形の影響が大きいため、一義的に計算でもとめることは困難です。
地衡風の風速計算は 高度または気圧 のいずれかが分れば、計算可能です。
等圧面における離れた2点の高度を与えて風速を求めること。
−−>高層天気図の等高線間隔および高度差を読み取って計算可能。
等高度における離れた2点の気圧を与えて風速を求めること。
−−>地上天気図の等圧線間隔および気圧差を読み取って計算可能。〈仮定:摩擦を考えない)
等高度での2地点の気圧をP1、P2とする。
気圧傾度力:
dP/dL=(P2−P1)/dL
コリオリ力:
fu=−1/ρ・dp/dy
2式を等値して、風速uを求める。(dp=P2-P1)
参考−−−>気象要素の速算方法
なお、高度Zは下記2式により、温度と関係付けられます。
dP=−ρgdZ
P=ρRT
また、高度Zは温度減率Γによっても決められます。
温 度 風
温度風の関係は
・静水圧平衡の式
・地衡風平衡の式
から導出されます。
fu=−1/ρ・dp/dy
dp/dz=−ρg
この2式より
du/dz=−g/fT・dT/dy
この式は、
「南ほど暖かい時、上空では西風が強い」
と言うことを表現しています。
同様にして、「東ほど暖かい時、上空では南風が強い」。
温度風とは、高度の異なる地衡風のベクトル差の風です。
P,Z,T,Vが関係付けられますので、天気図解析に有用です。