気象の理論  AZure QuickLink 詳細リンク MeteoSurf
   
エネルギー線図の解説

風向・風速 : 鉛直p速度 : 渦度    : 前線    : 
高度     : 気圧     : 温度    : 湿数    : 
相当温位  : エネルギー線図 気象要素とデータ源 大気の立体構造 プリミティブ方程式
   Last Updated: 1997-12/29

    エマグラム   : 

    大気に含まれる水蒸気の量や大気の安定性にも関係し、     天気予想のための重要な気象要素です。          エマグラムから読み取る数値から、大気の種々の状態の推定に結びつけます。
 
    「エマグラム」
    「エネルギーの表現」
           ・ 「力、距離」により仕事量を表すことができますが、
          これを、気象の場合に当てはめれば、大気の圧力と高度が
          決まれば、エネルギーを表現出来ることになります。
        ・ 大気の単位質量当たりのエネルギー状態を図表化したものが
          お馴染みのエマグラムです。(Energy per unit mass diagram)
        ・ 縦軸が pでなく、 Rlogpになっている理由は、
          大気の状態曲線と上層下層にはさまれた四辺形の面積でもって
          その大気の位置エネルギーを表そうとするためです。
          以下のように考えるとよいと思います。
        ・ 静水圧平衡の式
             △p = −ρg△z より、
            g△z = −1/ρ・△p
        ・ 上式を微分の形に置き換えると
            gdz = −/ρ・dp
                = −(RT/p)dp
                = Td(−Rlogp)
            (ここで、logxの導関数は、1/xであることを利用)
            (エマグラムの縦軸と横軸の乗算表示になりました!)
        ・ 高度z1からz2まで積分すると、
          上式左辺は g(z2−z1) となり、
                単位質量当たりの位置エネルギーを
          右辺は   Integ.Td(−Rlogp)
                四辺形の面積をあらわす。
            (ここで、Integ.は積分の演算を意味します) 
            (上記計算式は、正野重方著「気象学総論」、p.100
             を参考にさせて頂きました。)

      EMA1.GIF 

     エマグラムは、
        大気のネルギー状態を表現するとともに、
        大気の安定性判別、
        湿度の計算、
        雲頂高度・雲底高度をもとめる、
        アンビル、積乱雲、好晴積雲の予想、
        最高気温の予想
     等にも利用できます。

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