コリオリ力の説明 水平とは何か? 水平面 VS 球面 渦度 Return Home 水平面 VS 球面 渦度関連のページ(座標系 地球の回転 2ωsinθ コリオリ力 渦位保存則 ) Last Updated: 2003-01/26, 2008-10/23
水平面 VS 球面 ★大気は、球面上に存在しているにも関わらず、何故私達は平面上での議論が 可能でしょうか。 ★水平とは何か ・地球上で、水平方向に運動する物体は、地球の中心にあると考えられる重力に 引かれつつ、遠心力で逃げ出そうとしつつ、両者のバランスの上に立って、地球を 周回する。一定高度を保って運動する。このとき物体は、地球が丸いことを意識しない。 ・水平とは、物体が引かれる方向に垂直な面を言う。 例えば、飛行機にのっていて、遠心力で振り回されても、自分の水平方面は、 地球上の地面で無く、飛行機の床面が水平面であると認識する。 地球を周回する物体は、瞬間的には、微小な水平面上を運動すると考えてよい。 ・「水平とは」、物体が、微小時間に受ける力の方向に垂直な平面である。 球面は、物体が移動するに伴ってなって、微小平面を「渡り歩く」と考えればよい。 ★私達人間は、自分の足元方向を「鉛直方向」、目の届く限りの地表面を「平面」と感じ ています。大気の粒子も私達人間と同じ感じ方をします。地球表面は、幾何学的には 「球面」ですが、鉛直方向に垂直な平面は、「力学的」に「平面」なのです。さらに、 他の粒子の平面も自分の平面と同一平面と考えてしまいます。このことにより、球面上 の異なる位置に存在する大気粒子(大気塊)を、同一平面上で議論できるようになります。 下図の球面PQ上の大気粒子(大気塊と考えてもよい)A、B、C、D、E は、自分の 力学的位置(高度)関係を、あたかも、右図の平面RS上に存在しているかのように感じます。 気圧傾度、温度傾度、平面に描かれた天気図等いずれも、左図の球面上での議論であるにも 関わらず、右図の平面で議論します。この平面は、どの大気粒子にとっても同一の平面と 考えます。即ち、数学的取扱、数式での取り扱いは、左図の「球面、曲面、曲線」という ことを意識する必要は無く、「平面、直線」の世界の話で済ませます。 こんなことは、至極「当たり前」のような気がしますが、考えてみると、とても基本的な 土台となる話なのです。 私達人間は、「曲がったところで考える」より、「平ったいところで考える」ほうが楽なの です。例えば、左図でA−D間の高度差を求めようとした場合、たちまち困ってしまいます。 右図ならば、直線の勾配だけで高度差を求めることが出来ます。
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