物体の運動を考える (コリオリの力)
 
Originated: 2006-06/03 Last updated: 2006-6/03 
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■ 座標系によって現象の見え方が異なる。 以下、見かけの力の一つである「コリオリの力」について考えよう。
■ 総観規模の直線流が曲線流になる話、です。 大気は、力のかかる方向へ直線運動をします。 しかし、現実には、殆ど曲がっています。その曲がりの原因を考えます。 コリオリ力により、大気塊が如何に曲げられていくかを順を追って、描いてみます。
■ 大気中に低圧部分ができると、周辺は当然高圧部分となり、高圧部から→低圧部へ 大気塊が直進運動を始めます。大気塊は回転する地球上にあってコリオリ力を受け、 進行右向きに力を受けます。(図中○印起点で、X印へ、転向させられます)

■ 以上のイラストで凡そお分かりのことと期待しますが、大気は、直線運動が曲線 運動になったかのように見えます。この「見え方」は、現実の姿です。地上では直接 見えませんが、地球に対し静止している気象衛星には、P.114 の写真のように写ります。 ■ 図は、地球が45度回転するたびごとの大気塊の位置を○印で示して有ります。 大気塊は、どの地点においても、高圧側Hから、低圧側Lへ直進運動しています。 直進運動しつつ、右方向に力を受けます。折れ線で結んでDとなります。 Eは、外周上の他の2点を加えたものです。Fは折れ線を滑らかにしたものです。 @からFの図は、1つの大気塊が外周から収束点に弧状に進んだ軌跡を示したものです。 実際には、外周上には、次から次へと新しい大気塊が供給され、連続した気流が 形成されます。 Gは、回転しながら全体が移動するさまを示しました。(例えば、台風の進路です) ここで、「渦」の全体の姿が見えてきました。気象衛星にも写る姿です。
#1Y05-0117「大気の流れ」(これは、出版済みの本においては、ボツにした原稿です)より抜粋。