2006年の記録



【西部支部1月例会】
日時:1月7日(土) 13:30〜17:00
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:12名(うち初参加1名)

内容:
●「気象とクルマ〜冬対策編〜」: 向吉さん
目的:普段大雪・凍結に慣れない九州の人ほどいざそうした状況になると失敗しやすい。
そうならないようクルマの冬対策を改めて認識してもらうため。
内容:1.運転前の対策、チェックポイント
     ・チェックポイント…バッテリー、冷却水、ウインドウォッシャー液
     ・準備物…チェーン、スコップ、牽引ロープ、軍手、懐中電灯など
     ・凍結対策…サイドブレーキ、ワイパー
    2.運転中の注意点
     ・「急」のつく動作は一切×
     ・坂道の運転
     ・凍結注意の時間帯、場所   
    3.トピックス
           ・スタックからの脱出には砂が効果的
     ・スタッドレスタイヤとチェーンの比較(メリット、デメリット) 

●「紫雲丸事故」: 松嶋さん
1955年(昭和30年)5月11日の早朝、宇高連絡船紫雲丸が、濃霧の中で衝突、沈没し、
168名の方が亡くなられました。その中に修学旅行中の100名を超える小中学生が含ま
れていたこともあって、大きな社会問題になり、本四架橋建設の機運が高まりました。
瀬戸内海の霧の特徴(冷気が溜まりやすい、海水温が低い)と、事故当日の濃霧の原
因(前日の暖湿気流の流れ込み、下層の空気の滞留、放射冷却)について解説しました。

●「三重の虹について」: 村岡さん
平成17年8月5日 18:45頃に発生した虹について、視覚的に3重虹のように
見えたため、
3重虹かどうかについて、デジカメの写真とその時の気象データーに基づいて議論を
行った。
その結果、虹の構成について、主虹と副虹との関係が、色の構成が反射の関係で反対に
なることや、もし3重の虹であれば等距離に配列するか、反対側に出てくる可能性も
あるなどの
意見が出されたが、結論を得ることは出来なかった。
この虹の反射については、気象予報士試験の出題、ニュートンの説明しているなどの
話題も
だされた。今後、気象予報士会に意見を求めてはどうだろかという事になった。

●「大村湾のカブトガニ」: 立川さん
気象関係でなくてすみません。
カブトガニの活動期間は、水温の高い6月〜9月までの約3カ月と短期間です。
海水温が下がると海底の砂に潜って、捕食しないで冬眠します。1〜2年間は餌も食べずに
生きられ、冬眠生活ができるので、絶滅もしなかったのではないかと思われます。し
かし、
その生育場所の干潟や砂浜が減少しているので、絶滅が危惧されています。現在、カブト
ガニの血液を利用することで、100億分の1グラム以下の内毒素を検出することが可能と
言われています。カブトガニが住める環境を作っていくことは、人間の命を救うこと
につながる
ことと考えてもいいでしょう。やはり、自然を大切にしましょう。

●「低気圧の気圧降下と温度構造」: 金崎さん
地上気圧はその上の空気の重さなので、気温が高いほど空気が軽く気圧が低くなる。
地上から上層までの気柱を考えた場合には100hPaや200hPaの気温がそれより下層の
気温よりはるかに強い影響を地上気圧に与える。このため低気圧が発達する場合には
成層圏下部の気温の高い領域が低気圧の上空に位置する。このことを12月の下旬およ
び1月上旬の低気圧を例に示した。低気圧が一番発達する閉塞期前後には地上低気圧
は中下層の寒気の中にあるが成層圏の暖気により気圧が低下する。

●「親子気象教室について」: 浜岡さん
これまで定例会に参加してきて感じたこと,それは,市町村に勤務する者の一人として,
これらの話題を分かりやすく市民に提供出来ないかと言うことです。楽しい話,興味
深い話,
防災に関する話など盛りだくさんで勿体ない気がします。準備期間を頂いて,夏休み
ぐらいに
実現出来たらいいなぁと思っています。

●「気象分析」: 全員
3グループに分かれて翌日の福岡の天気を予想しました。
大方の予想は「晴れ、最高6〜7℃、最低−1.5〜0℃」
結果は「曇り時々晴れ、最高7.6℃、最低−0.1℃」でした。

懇親会:10名参加 「益正 天神昭和通り店」
いつものことですが、気象の話で大いに盛り上がりました。
 

【2月例会】
日時:2月11日(土) 13:30〜16:30
場所:長崎市 KTN放送局会議室
    長崎市金屋町1-7 
例会参加は22名で長崎での開催では最高記録。
内容:
@「高麗島の伝説」について 松嶋さん
最初に、1月24日の日本風工学会「2005年末に発生した北日本の日本海側にお
ける突風災害調査・緊急報告会」の紹介をしました。
原因について「小規模なダウンバーストあるいは竜巻の発生によるものと判断され、
両者が混在していた可能性も否定できない」、対応について「強風の発生をスポット
的に予測することは不可能であり、ある広がりを持った領域のどこかで発生する可能
性を議論するのが現実的であろう」との説明があり、具体的には、寒冷前線の通過時
に注意を喚起する方法があるとの話がありました。
次に、日本全国にある「島が沈む話」の紹介をしました。
長崎の高麗島伝説、若狭湾の冠島伝説、別府湾の瓜生島伝説、伊勢湾の鯛島伝説、徳
島の亀島伝説、隠れキリシタンの万里ヶ島伝説、沖縄のよなたま伝説を、地図つきで
紹介し、これらの話の多くが中国の古い話を基にしていることを紹介しました。
地震や津波の恐ろしさを後世の人達に伝えるために、このような話が語り継がれてい
るのではないかと思われます。

A『帆船』と風力階級について 脇坂さん
風の強さを表す指標として風力階級(0〜12)があります。
この指標は、その昔、風の強さによって帆船の速力が大略決ま
っていたことから階級付けられたと言われています。
風力階級4(和風 Moderato breeze 5.5〜7.9m/s)では、速
力4Knots(時速4海里)で走ることができるということ。1海里=1852m
この風力階級が決められたのは、大航海時代が始まる15〜1
6世紀頃のキャラック船やガレオン船が対象と思われます。
最近の映画『Pirates of The Caribbean』『Master And
Commmander』『One Peace』に登場する帆船です。『ベンハー』や『トロ
イ』に登場する帆船は時代を更に遡ったガレー船です。
19世紀、イギリスの帆船ティークリッパーレースの勝者サー
モビレーは平均時速14Knots(約26k/m)で走り、スコッチ
ウイスキーで有名なカティーサークはそれ以上のスピードがあ
ったと記録されています。帆船は進化し、風力階級に比べると倍以上のスピードアップが
図られたことになります。

B楠本さん「レーウィンゾンデ」について 楠本さん
高層気象観測について復習しようということで問題を用意
 1.レーウィンゾンデを英語で書いてみよう。
 2.ゾンデとはどういう意味か。
 3.観測項目は、何か。
 4.何kmまであがるのか。破裂するときの直径はどれくらいか。
 5.毎分何mで上昇するのか。
などの問題を出しました。
また、本物のレーウィンゾンデを持参して、見てもらいました。
本物を見たことがなかったと好評(?)でした。

C「大学入試センター試験における気象領域の問題」について 家永さん
まずは大学入試センター試験の概要を示しました。受験者数が
50万人程度で昨年度より少なくなっていること、理科の時間割は
どのように組まれていたか、地学を受験する受験者数が他の
物理や化学などと比べて桁違いに少ないこと、などです。
 地学の中でも気象の領域は全体の四分の1程度。もともと地学を
選択するのは、大学の指定教科のせいで、ほとんどが文科系。
気象や環境に関する研究をする学部・学科は多いのに、ほとんど
理科系の学生は受験の段階では物理と化学で受験すること、などを
話題にしました。
 地学TAと地学1の問題の中から気象に関すると思われる問題を
数問提示して終わりました。

D「大学入試センター試験の英語(リスニング)に出題された気象の問題」について 石丸さん
先日行われた大学入試センター試験の英語のリスニングに出題された
気象に関する問題の紹介をしました。全25問中4問が気象に関係した問題で、
1問は週末の天気を答えるもの、残りの3問は長文でハリケーンの問題でした。
他の問題も含めて比較的簡単な問題のようでした。

E予定していた気象分析は行わず、予報士会が提供している気象資料の見方などの話を弘中さんにしていただきました。

FKTNニューススタジオと制作スタジオの見学を放送局の黒田さんにしていただきました。

懇親会: 17:30頃〜 居酒屋『手羽屋長崎駅前店』19名参加


【3月例会】


【4月例会】


【5月例会】
5月ミニ案内会&例会を実施しましたので報告します。

日 時:5月6日(土) 13:30〜16:30
場 所:福岡市 RKB毎日放送
参加者:14人
内容:
1.「日本気象予報士会ミニ案内会」 弘中
 新規参加者3名(内、新規合格者1名)に対し、
 自己紹介時間をたっぷりとり、
 和やかな雰囲気の中で実施しました。
2.「RKB毎日放送スタジオ見学」 龍山さん
 ニュース生放送の様子やテレビ・ラジオのスタジオを
 見学しました。
3.「アナ・カタ型寒冷前線の構造と
観測データから前線通過時刻を判断する練習」 荒山さん
  第25回実技試験にて、カタ型寒冷前線の構造や
通過時刻の判断をする出題があった。アナ・カタ型寒冷前線
の基本構造や一般的な性質を再確認し、熊谷の5気象要素
の観測データ時間推移を解読するにあたり、観測点の地理
条件を考慮することは忘れずに行うことが大切である。
教科書的な観測パターンとはならない事例もあり、気象学的
見地(前線の種類・観測点の地理条件)の分析する基本を
再確認した。
 最後に、25回試験でカタ型寒冷前線が出題されたのは、
寒冷前線(イコール)強雨・雷・突風とはならない場合もあり、
寒冷前線通過=シビア現象と言う安易な予報にはならないと言う、
実況監視重視を大切にするような意図があったのではないか
と推測され良い出題と言えよう。
4.「北へ行く旅人たち(十津川村)」松嶋さん
 奈良県南部にある日本一面積の広い村で
 維新の時の働きで全村士族になった村が、
 明治22年の大水害で249人が亡くなる被害を受け、
 住む所を無くした人々が北海道に移住し、
 <新十津川町>をつくった。
  「元寇(弘安の役)の神風の謎」 松嶋さん
 1281年の二度目の元寇について
 勢力、風向・進路の謎について
 「八幡愚童訓」や「勘中記」、「東方見聞録」など
 様々な角度から考察した。
5.「地球温暖化最近の話題」 身吉@気候変動問題評論家さん
 最近の「Nature」などの論文から
 植物がメタンを産生することなどを紹介した。
 また近年の温暖化は1908年のツングース隕石により
 中間圏の水分子が吹き飛ばされたことによって
 始まったとするShaidurovの隕石仮説を紹介した。


懇親会は、「うまや百道浜店」でおいしい鳥料理を
いただきながら楽しく懇談しました。


【西部支部6月例会】
日時:6月10日(土) 13:30〜17:00 
場所:福岡空港 福岡航空測候所
22人で参加しました。

内容:
「福岡空港の歴史と航空測候所の紹介」(原田さん)
 福岡空港は民有地が1/3もあることや1本の滑走路に
 国内第3位の離着陸回数があることなどはじめて知りました。
 また福岡航空出張所は、各地の空港出張所なども含めると157人体制で、
 福岡空港には、総務課3人、予報課35人、観測課18人体制だそうです。
「観測業務についての話」(原田さん)
 風観測装置、滑走路視距離観測装置、シーロメーターなどの紹介や
 雲が60m(200ft)以下の時、着陸不可で、30m(100ft)以下の時
 離陸不可であることなど説明いただきました。
「予報業務についての話」(平川さん)
 福岡空港の場合、定時観測(METAR)は30分毎に一日48回観測していること、
 TAF-L(長距離飛行用飛行場予報)、TAF-S(短距離飛行用飛行場予報)
 の紹介がありました。
 夜間は雲が見えないのではという質問に、
 いえいえ、慣れればよく見えますよ。
 特に照明が目に入らないところではよく見えますとのこと。
「予報作業室見学」
 担当ごとにパソコンのモニターがたくさん並び、
 予報資料も整理されていて、予報現場のニオイがしました。
「観測作業室見学」
 観測前にメロディが流れ、気分も緊張気味に、
 やたら黒いサングラスがたくさんあると思ったら、
 雲を観測するのに掛けた方がよく見えるとのこと。
「ドップラーレーダー見学」
 球体の部分であるレドームは、5角形と6角形で組み合わされていて、
 W杯開催中ということもあり、サッカーボール風に色をつけた方が
 いいのにねという勝手な話が持ちきりでした。
 マイクロバーストの観測データには、みんな食い入るように見ていました。
懇親会:貝料理 花よし
 貝づくしを楽しみながら、講演いただいたお二人を労い、
 楽しく歓談しました。

【西部支部7月例会】
日時:7月15日(土) 13:00〜16:30
場所:九州大学 伊都キャンパス
    福岡市西区元岡744
参加者:10名
内容:
「天神さまの話」: 松嶋さん
・延喜3年(903)2月25日に菅原道真が死去した後、京都では天変地異が続きます。延
長8年(930)6月26日に清涼殿に雷が落ちる事件が起こり、これを契機に菅原道真を天
候、気象をつかさどる“天神”として祀るようになり、縁のある地に天満宮や天神社
が建てられるようになりました。
・福岡県太宰府市宰府の「太宰府天満宮」は、遺骸を牛車で運んでいたところ、牛が
動かなくなったため、そこに埋葬し、祠を建てたことに由来しています。また、福岡
市中央区天神には、太宰府へ向かう途中、清流の水鏡に姿を映した地と言われている
「水鏡(すいきょう)天満宮」があり、この付近一帯が「天神」と呼ばれるようにな
りました。
・『広辞苑』には「雷神:鬼のような姿をして虎の皮の褌(ふんどし)をまとい、太
鼓を輪形に連ねて負い、手に桴(ばち)を持つ」とありますが、日本の古い時代や、
中国では、これとは異なる姿でした。

「ウナギの話」: 加藤さん
・土用丑の日にウナギを食べるようになった由来を平賀源内からとするものはじめ、
いくつか紹介。また、日本ほどウナギをいろんな料理法で食べる民族はいないこと。
蒲焼の名前の由来をいくつか紹介

・関東と関西ではウナギの開き方に違いがあり、以下のように考えられていたらしい
こと
  関東・・・背開き(腹開きは武士が切腹を想像させ、縁起が悪いと考えられたか
ら)
  関西・・・腹開き(商人が腹を割って話をするという意味から)

・日本では養殖ウナギが95%超を占めるようになっているが、ウナギの完全養殖はい
まだ実現できず。 ウナギの生態はなぞが多く、産卵場所の完全な特定やや卵からの
養殖技術が完全に確立されていない。海から河川に上ってくる寸前のシラスウナギを
捕まえて養殖している。

・日本では、アンギラ・ジャポニカ種(日本ウナギ)とアンギラ・アンギラ種(ヨー
ロッパウナギ)の2種類が多く消費されているが、中国からの輸入物はほとんどがア
ンギラ種。

・今年の丑の日に食べるウナギは価格は高めだが、昨年秋のシラスウナギが豊漁だっ
たため、秋以降は価格も落ち着く見込み。


「高気圧にまつわるエトセトラ」: 金崎さん
・移動性高気圧の形と大きさ
・高気圧の軸はどちら向き
・高気圧は低気圧より速い
・オホーツク海高気圧の2面性

「クマゼミ初鳴日予測式」: 平川さん
1977年以来、北九州と福岡でクマゼミ初鳴日を観察し、気象との関係を考察して、以
下の結論を
得た。
(1)初鳴日を決める最大要因は春からの日平均気温積算であり、積算降水量と積算
日照時間も
   無視できない要因である。
    初鳴日式 X=0.03962T+0.00496R+0.00627S+39.331   
          Xは4月1日から初鳴日までの延べ日数。
        積算気温: T=Σ(4/01〜5/10)℃*0.1+Σ(5/11〜x)℃*1.0
    積算降水量:R=同上式mm、  積算日照時間:S=同上式hour
    4/01からの経過日数xが、Xと一致する日が初鳴日となる。
(2)クマゼミ初鳴日と梅雨明け日は、毎年ほぼ一致しており、盛夏の到来を告げ
るセミ
   とも言えるが、最近(1997年以降)は、クマゼミの初鳴日がより早くなり、梅
雨明け日が
   遅くなる年が多くなっている。
(3)クマゼミ初鳴日と7月〜9月の3ヶ月間の集中豪雨、大雨との関係については、
   もう少し検討を重ねてから発表したい。

懇親会: 「天空五風」 11名参加 
  福岡市西区の田舎から約1時間かけて天神まで移動し、
  ビルの屋上でジョッキを片手に盛り上がりました。


【8月例会】
日本気象学会九州支部気象教室に参加
【日時】
 8月19日(土) 13:30〜16:00

【講演内容】(いずれも仮題)
1.福岡県の大雨事例
    橋村 正安 (福岡管区気象台)

2.降水過程
    川野 哲也 (九州大学理学研究院)

3.豪雨の発生と夏期の雷雨 〜積乱雲から考える〜
    加藤 輝之 (気象研究所予報研究部)

【会場】
九州大学西新プラザ大会議室 (福岡市早良区西新2−16)



【西部支部9月長崎さるく例会】
日本初の街あるき博覧会「長崎さるく博」開催中の長崎で開催
http://www.sarukuhaku.com/

日時:9月16日(土) 13:00〜17:00
場所:NBC長崎放送 別館ソシア

参加者:11名
《渡司、河野、大塩、遠藤、楠本、小野、立川親子、井手、金丸、波多野》

内容:
■第1部(長崎さるく)
秋雨前線による雨のため中止


■第2部(よかばい!NBC例会)
13:00〜17:00
集合場所:NBC別館(ソシア)4F会議室
長崎市上町1-35

内容:
・スタジオ見学
  朝の番組「あっ!ぷる」のスタジオ
  デジタル化対応のマスター、サブなどを見学

・ラジオ出演
  台風13号接近のため、気象予報士会西部支部としてラジオ出演
  「風が強くなったら屋根に上らないように」
  「15年前の台風19号と進路、強さが非常に似ている」など
  台風13号の防災上の注意点、予想される進路について解説

・さるく報告(渡司)
  第一部にて歩く予定だったコースを紹介
    長崎観音のフーコーの振り子、日本二十六聖人殉教地など
  
・長崎に7万本の流木(渡司)
  7月中旬、突然、長崎県沿岸に大量の流木が漂着し始めた。
  その数、なんと7万本。いったい、どこから流れてきたのか?
  なぜ、流れてきたのか? 海洋センターの研究者の流木逆追跡
  シミュレーションを解説。

・台風の砦、富士山レーダー(大塩)
  標高3776メートルの富士山。この地を舞台にした気象の歴史を
  紹介。伊能忠敬が推計した標高、野中夫妻の越冬気象観測、そして
  台風の砦「富士山レーダー」にかけた熱いドラマから富士山レーダー
  廃止の歴史までを紹介。

・民間空港の実況報、予報等の紹介(小野)
  民間空港の実況報、予報等の読み方を紹介。長崎空港と大村空港、
  わずか1.5kmしか離れていない2つの空港、それぞれで観測
  予報が行われている!? 2つの空港で予報が違ったときのエピ
  ソードなどを紹介。

・スペインの新聞の天気予報欄(波多野)
  研修で訪れたスペインの新聞の天気予報欄を紹介する。スペイン
  の新聞は天気欄が非常に詳しい。国内の天気、ヨーロッパの天気、
  世界の天気など内容が充実! また、雨の降りにくい地中海性気
  候のため、スペインの人は気温をかなり気にするらしい。

・ちょっとしたおもしろ実験(楠本)
  中学校で行っている理科のおもしろ実験を紹介。水がこぼれない
  腹八分目コップ、漏斗から落ちないピンポン球、飛行機雲を発生
  させる簡易霧箱、静電気の実験装置、簡易百葉箱、磁力の実験、
  ブーメランなど。

・気象分析
  台風13号接近ということで、台風の最接近時刻や防災上の注意
  などを3グループにわかれて分析。「大雨、暴風はもちろん、高
  潮にも警戒」などと予想。


■第3部(懇親会)
「ひいき家」7名参加
長崎の旬の刺身、くじらの刺身、もつ鍋などをゆっくりと頂きました。



【第100回西部支部10月例会報告】
日時:10月7日(土) 13:30〜17:00
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:8名

はじめに7月22日に気象庁講堂で行われた
日本気象予報士会創立10周年記念式典で
金崎さんへ贈られた功労者表彰状と記念品をお渡しした。

内容:
●「神風伝説誕生の経緯」松嶋さん
現在の教科書の半数は、文永の役(1274年)と弘安の役(1281年)で、
ともに神風が吹き、元の艦隊が大被害を受けて撤退したという説に
基づいた記述をしているが、江戸時代までは、「太平記」「神皇正統記」
「増鏡」などに文永の役の暴風の記述は無かった。
大正7年(1918年)に著名な史学者である八代國治が、「史学雑誌」に
京都で合戦の様子を伝え聞いた藤原兼仲の日記「勘仲記」の
文永11年10月20日条の 「にわかに逆風吹き来たりて本国に帰り」
という記述を紹介して、神風が二度吹いたという説を示した。
これ以降に刊行された図書の多くが同様の記述をし、戦後の教科書
『くにのあゆみ』もこれに従ったため、一般に神風が二度吹いたと
考えられるようになった。神風伝説の根拠となった八代國治の論文には、
不可解な部分がある。

●「全球凍結とShaidurov仮説」気候変動問題評論家身吉さん
先カンブリア時代の終わり頃(5〜9億年前)に地球表層が
赤道直下まですべて凍結したという仮説はオゾン層形成時に
Shaidurov循環が始まったことで説明できる。

●「台風13号に伴う竜巻被害と気象雑学」村岡さん
竜巻被害について地元新聞特集記事と
中国気象諺語、健康身体に関する天気諺など紹介した。

●「竜巻について」弘中
国土交通省鉄道対策協議会資料から、
日豊本線南延岡駅構内における列車脱線事故、
平成18年9月17日に発生した延岡市の突風について紹介。
Discoveryチャンネルの竜巻DVDを鑑賞。

●「9月24日南岸に現れた低気圧について」金崎さん
地上天気図上では、突然現れたように見える低気圧の
発生原因等について上層と下層の関係に着目して解説。
その他、阪神淡路大震災「はるかのひまわり」の配布と説明があった。

また懇親会では、福田さんの娘さんの書かれた
「鹿児島の伝統産業と職人ことば」福田陽子の紹介があった。

【11月例会】
平成18年11月11日(土)
場所:熊本県阿蘇郡南小国町の小田温泉萬屋
出席7名:浜岡、龍山、向吉、波多野、高木、園村、弘中

九州高速道路下り線北熊本サービスエリアに集合し、
地元園村さんお勧めのおいしい中華ランチを食べて、
ミルクロードを通り黒川温泉へ行き、
森の中の清流のすぐ横にある露天風呂に入浴した後、
小田温泉にて勉強会をしました。

1 暮らしに関する気象のクイズと解説 向吉さん
 (1)雨量の換算(100mmの雨量は畳2条にドラム缶いくつ分?など)
 (2)室内と室外の温度差(木造建物、コンクリート建物の場合)
 (3)室内暖房の注意事項(湿度、酸素濃度の低下と人体への影響)
 (4)明け方の冷え込みと水道管凍結・破裂
 (5)気象に関することわざ 5問
 
2 気象の雑学 法律編 園村さん
  風が吹くと、あなたは何もしていないのに、放火犯にされる?
  というテーマで、様々なケースを検証した

3 日本気象学会秋季大会スペシャルセッション 弘中
  シンポジウムやスペシャルセッションの内容について紹介しました

4 日本気象予報士会支部連絡会議 弘中
  スグダス2や法人化に伴う支部制度の担当理事私案内容について報告しました

夕食後、宴会に突入。
(以下、龍山さんの感想)
前半は雨に祟られましたが、温泉も良く、夜から天気が回復し満天の星空、
新しく高木さんも参加されて、夜遅くまでわいわい語り(騒ぎ)ました。
朝からも快晴で、真っ赤な紅葉と野鳥のさえずり。楽しい会でした。


【鹿児島支部設立総会&合同12月例会】

日本気象予報士会 酒井会長以下役員の他、
来賓として、鹿児島県の高山総括危機管理監兼危機管理局長、
鹿児島地方気象台竹内次長、鹿児島大学工学部飯野助手が参列され、
総勢50名近い参加がありました。西部支部からは、9人が参加しました。

13:15-14:00 案内会 (新規参加者3人)
         日本気象予報士会常任理事から説明がありました。
14:00-14:30 鹿児島設立総会
         滞りなく全て承認されました。
         支部長は、竹山和巳さん、連絡責任者は、森雅宇さん、
         会計責任者は、坂口剛さん、監事は、横山勇次郎さんです。
14:30-17:00 鹿児島支部&西部支部合同例会

「土砂災害警戒情報の運用について」
 鹿児島地方気象台防災業務課土砂災害気象官 川辺健一
土砂災害警戒情報について、その目的や考え方、土壌雨量指数と
土壌雨量指数履歴や事例等について説明されました。 

「土砂災害警戒情報等の活用について」鹿児島県 福留
 土砂災害の種類とその対策、土砂災害警戒情報の活用状況について
発表がありました。

「日本気象学会2006年度秋季大会スペシャルセッション等」弘中秀治
 日本気象予報士会として取り組んだスペシャルセッションと
公開座談会の紹介をしました。またシンポジウム「台風〜伊勢湾台風から
50年を経て〜」を聴講し、古本屋で当時の貴重な資料を入手することにつながり、
さらに地元に戻り、郷土史から新たな災害情報を入手した話等を紹介しました。

「鹿児島県の梅雨期の大雨の特徴」鹿児島地方気象台 高橋隆三
 九州で見られる地形性降水について、PC版NHMを用いた再現実験等
をもちいて薩摩地方北部の大雨概念モデルについて説明されました。

18:00-20:00 祝賀会も大勢が参加され楽しく実施されました。

また翌日の南日本新聞に設立総会の記事がでていたそうです。

日本気象予報士会の役員の皆様、鹿児島支部の皆様
いろいろと大変お世話になりました。
今後とも仲良くやっていきましょうね。























































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