第102回(2021/5/8)神奈川支部例会(Zoom例会)

形式:Zoomによるオンライン開催

【例会内容】

1.支部長挨拶
2.初参加者自己紹介
3.招待講演
 「気象防災の現状と課題 〜気象災害から命を守るために〜」村中明 先生( NPO環境防災総合政策研究機構理事
東邦大学 理学部 生命圏環境科学科講師)

講演概要:
 1946年以降75年間の台風などの災害と、大雨による被害額、 さらには水害における死者・行方不明数が20世紀終わりまでは 減少傾向だったが直近10年は微増していることを分析、 自治体の防災対応と住民の視点からの課題を提起されました。
 気象災害を考えるには、自然環境、社会環境の変化に目を向け対応することと、 防災は忘れる前にやってくるがやがて忘れられること、 気象現象の激しさと損害の大きさは比例せず人的要因が大きいことなどから、 防災に関する意識と行動を変えていくことの重要性を指摘されました。
 気象災害から身を守るには事前の準備、適切な行動こそが命を守る最高の防災とし、 身を守るための意識、行動の4つのポイントとして
@大丈夫という安全の思い込み
Aリスクに備える「距離」「高さ」「時間」の3つのキーワード
B「ハザードマップ」「現象」「対応」でリスクを知る
C防災対応は警報の発表から2時間以内が原則という避難に備える2時間ルール
を挙げられました。
 最後に気象予報士に気象防災アドバイザーとして活躍してもらいたい、 予報士の防災への取り組みに期待していると結ばれました。
4.会員発表
@「神奈川支部の活動紹介」新井 支部長、新海 副支部長

 概要:24年の歴史を誇る神奈川支部の活動内容や大学との提携、 特に例会は、昼は自由に会員発表できる場の提供、 夜は中華街などで懇親会で盛り上がる様子を写真で紹介いただきました。 後半は防災出前講座について説明いただきました。
A「気象台における地域防災支援業務について」永井 会員
 概要:国の防災体制と気象庁の役割について令和2年の台風14号を例に、 気象台におけるJETT(JMA Emergency Task Team 気象庁防災対応支援チーム) の自治体への派遣などの地域防災の支援、 さらに防災に関する知識普及のための講演会、地方公共団体や 地域住民との連携について説明いただきました。
B「気象注意報・警報の法律」和田 会員
 概要:昭和27年に発布された気象業務法から始まり、気象業務法施行令、 気象業務法施行規則、気象庁予報警報規定、特別警報の基準を定める件のうち、 注意報警報に関係した各条項を紹介いただきました。
B「しま散歩 〜長津田十景〜」島田 会員
 概要:旧大山街道の宿場町で栄えた長津田界隈に点在する長津田十景 (大林晩鐘、御野立落雁、大石観桜、王子秋月、高尾暮雪、 天王鶯林、下宿晴嵐、長坂夜雨、長月飛蛍、住撰夕照)と、 出会った彩雲などを写真で紹介いただきました。

参加者数

63名
写真撮影にご参加いただいた方々

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