CAMJ海外研修旅行(タイ国)2008年2月
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タイ旅行参考情報

Originated 2008-01/17  Last updated 2008-01/18

以下の記事は、日本気象予報士会副会長武井雄三氏の寄稿によるものです。 ご参考まで。
■パスポート パスポートをコピーし、携行するようにしてくださるようにお願いします。 たいていの事はコピーですみます。 ■基本事項 気候 タイの季節は大きく3つに分けられる。 暑季(しょき): 3月〜 6月 雨季(うき) : 7月〜10月 寒季(かんき):11月〜 2月 ※最近は不順な状況にあり、今年はかなり寒い様子 通貨 タイの通貨はバーツといい、Bと書き表わされる。通貨の種類は、紙幣(しへい)が5種類、 硬貨(こうか)は6種類である。 ●紙幣:1000B(薄い茶色で、少し大きめな紙幣) 500B(薄い紫色) 100B(赤) 50B(薄い水色) 20B(緑色) ●両替:通貨の交換レートは、2007年11月現在、1B=約3.3円である。 つまり、100円が約30Bということになる。 チップ タイではチップを渡すことに関する習慣は場所によって異なる。 ●ホテル  :ホテルや大きなデパートの中のレストランでは、最初からサービス料 として10%が加算されている。ホテル内の従業員からサービスを受けた時には20〜40Bのチップを渡す。 ●マッサージ:タイ式マッサージは、マッサージ師に1回につき50〜100Bのチップを渡す。 水 タイの水は硬水であり、日本のように水道の水を飲用水として飲むことはできない。 そのため、いったん沸かした水、もしくは飲料水、ミネラル水などを買って飲むことを勧めたい。 またふだん氷水を飲む習慣がない観光客には氷を入れた水を飲むこともあまりお勧めできない。 電圧 日本からタイに電化製品を持ち込んで使う場合、110ボルトから220ボルトに 変圧することが必要になる。自分が日本から持ち込んだ電化製品が海外使用可能 なものか確認してからプラグに挿した方がいい。 時差 タイと日本の時差は2時間である。日本の方がタイより2時間進んでいる。 つまり、日本が午前10時ならタイは午前8時である。国内での時差はない。 ■一般常識 13世紀前半に建(けん)国(こく)されたスコータイ王(おう)朝(ちょう)が最初の国家である。 この王朝の3代目、ラームカムヘン王の時、クメール文字つまり、今のカンボジアの文字を もとにタイの文字が考え出された。スコータイ王朝は1378年にアユタヤ王朝に吸収され、 アユタヤ王朝が始まった。この王朝は、チャオプラヤー川の水(すい)運(うん)を利用して、 日本を含め、外国との貿易を行い、アジア有(ゆう)数(すう)の貿易国となった。 現在でも山田長政が住んだ日本人町の跡(あと)地(ち)がアユタヤにある。 18世紀、アユタヤはビルマに侵(しん)攻(こう)され滅(めつ)亡(ぼう)した。 その後、すぐにチャオプラヤー川南部にトンブリー王朝が建てられた。 しかし、トンブリー王朝は15年で終わった。1782年には対(たい)岸(がん)の バンコクに王朝が開かれ、これが今の王朝である。この王朝を開いた王、 ラマ1世、チャクリー王の名前からチャクリー王朝と呼ばれる。また場所の 名前からラタナコーシン王朝、バンコク王朝と呼ばれることもある。 チャクリー王朝の歴代の王の中でも5世のチュラロンコーン王は今でも 敬(けい)愛(あい)されていて、今でもラマ5世記念像を参(さん)拝(ぱい)する 国民が絶(た)えない。また現在の9代目の王であるラマ9世、プミポン国王は タイ人の心の支えとして愛されている。 地理 タイの面積は51.3万平方(へいほう)Km(キロメートル)。日本の面積の約1.3倍に あたる。また、人口は日本の人口が約1億3000万人であるのに対し、約6200万人と 半分くらいである。 国土は中央部・北部・南部・東北部と大きく4つのエリアに分けられる。 北部はラオス、ビルマと国(こっ)境(きょう)を接(せっ)し、山がちである。 またタイの主要な大(たい)河(が)の源(げん)流(りゅう)は北部から来ている。 北部から西部にかけてはビルマと国境を接している。 東北部はラオスとカンボジアと国境を接し、コラート高(こう)原(げん)という 広大な平(へい)原(げん)を持つ。この地方はタイ国全土の面積の3分の1に あたるが、乾燥していて、農業には厳しい土地である。12世紀ごろには クメール文化が栄え、現在でも遺跡が残っている。 中部は低地であり、水が豊富なので、米の耕(こう)作(さく)地面積が国内で 一番大きい。 南部は細長く、海に挟まれていて、漁(ぎょ)業(ぎょう)が盛(さか)んである。 タイの全(ぜん)海(かい)岸(がん)線(せん)の大部分を南部が占(し)める。 南部は、モンスーンの影響を一年中受け、湿(しつ)度(ど)が高い。 このような気候を好むゴムの木やパームオイルを取るヤシの木の 栽培が盛んである。マレーシアと接しているため、マラヤ文化の影響が はっきりみられる。 民族・文化 タイ人と総(そう)称(しょう)するが、その中には中央平原部にいたシャム人のみならず、 東北部に多い、ラオス系、クメール系、南部に多いマラヤ系など全ての民族を含む。 バンコクに多い、華(か)人(じん)の血を持つ人々は第一次世界大戦の混乱期に 流(りゅう)入(にゅう)した。現在ではどの民族も混(こん)血(けつ)が進み「タイ人」の国籍を持つ。 また北部には様々な民族がいる。北部に古くから住んでいた民族はタイ・ランナーと呼ばれる。 その他には現在のミャンマーやラオスから移り住んできた民族がいる。その中で「タイ・ヤイ」は メーホンソン県、「タイ・ルー」はナーン県、パヤオ県、「タイ・ヨーン」はランプーン県と チェンライ県、「タイ・クーン」はチェンマイ県に多い。今でも北部では仏教行(ぎょう)事(じ)などに ランナーの個性的な文化が見られる。 他に、少(しょう)数(すう)民(みん)族(ぞく)である山(さん)岳(がく)民族は北部から西部に かけて集中している。彼らが、いつタイに来たのかはわからないが、数百年前とも言われる。 しかし、一番最近中国南部からの民族がやってきたのは60年ほど前のことである。 ほとんどの山岳民族は北部の山(さん)中(ちゅう)に住んでいる。それぞれの民族が 個性的な文化、行事を持つ。これらの民族は12に分けられる。主な民族は「カレン族」 「モン族」「ラフ族」「リス族」「アカ族」「ヤオ族」などである。 現在、少数民族の伝統的な文化が消えつつある。その理由は外からの文化が 流入してきて生活が変化してきたためである。また、少数民族の多くがタイ人としての 住(じゅう)民(みん)登(とう)録(ろく)がされておらず、国民としてのIDカードがないことが 問題となっている。 宗教 タイの国民の90%以上は仏(ぶっ)教(きょう)徒(と)である。他にはイスラム教徒が4%ほどで、 南部に多い。キリスト教とヒンドゥ教、シーク教などは合わせて2%ほどである。仏教徒が 圧(あっ)倒(とう)的(てき)に多いものの、タイでは宗教の自由が認められているため、 仏教は国(こっ)教(きょう)とされてはいない。 タイの仏教は「上(じょう)座(ざ)部(ぶ)仏教」であり、日本の「大(だい)乗(じょう)仏教」とは 同じではない。上座部仏教が修(しゅ)行(ぎょう)者(しゃ)個人の解(げ)脱(だつ)を目的と しているのに対し、大乗仏教は誰でも成(じょう)仏(ぶつ)できる、誰でも悟(さと)りを開く ことができると教えられている。タイ全国で寺は3万弱、僧(そう)の数は30万人以上である。 タイでは仏教に関する迷(めい)信(しん)と土(ど)着(ちゃく)信(しん)仰(こう)の迷信が 混(こん)在(ざい)している。お寺以外にコミュニティーや自宅に土(と)地(ち)神(がみ)を 祀(まつ)る祠(ほこら)がある。また各県には「サーン・ラック・ムアン」と呼ばれる、 その街を守る柱がある。そこにお参(まい)りすることで、幸せに暮らせるという信仰になっている。 南部のほとんどの人口はイスラム教であり、モスクを持つ。また華人は華人の「神」を祀る神社を、 キリスト教は教会を持つなど、タイ国内には様々な宗教の建築物が混(こん)在(ざい)している。 ■現地でのマナー @タイの人は王室を非常に尊敬しているので、肖(しょう)像(ぞう)画(が)などを含めて、 王室に対する不(ふ)謹(きん)慎(しん)な言(げん)動(どう)は慎(つつし)むこと。 朝8時と夕方6時、また映画館などで国王賛歌の音楽や映像が流れるので、 起(き)立(りつ)して敬意を払う。 Aタイ人は頭を神(しん)聖(せい)なものとみなしている。例え、親(しん)愛(あい)の 情(じょう)を示す行為であっても、頭には触(ふ)れないようにする。子どもの頭を 撫(な)でるのも厳(げん)禁(きん)である。また左手や足は不(ふ)浄(じょう)とされている。 物を受け渡す際は右手を使い、左手や足で人に指(さし)図(ず)しないようにする。 Bレストランを含む冷房が効いた建物内ではスモーキング・エリアを除き、 「禁煙」となっている。喫(きつ)煙(えん)者(しゃ)は、禁煙エリアでないかよく 注意することが必要である。ちなみに罰(ばっ)金(きん)は2000Bで、路(ろ)上(じょう)への たばこの吸(すい)殻(がら)やゴミのポイ捨て、つばを吐くことも罰金の対象となる。 ■参拝のマナー @王室関係の施設や寺院などではノー・スリーブ、キャミソール、ショートパンツ、 サンダルなどの肌が露(ろ)出(しゅつ)する服装は慎むこと。仏像が安置されている 寺院の本堂・礼(れい)拝(はい)堂(どう)などでは靴を脱いでから中に入る。 Aお参りに必要なものはセットになって売られている。「花(蓮(はす)の花や、 花(はな)環(わ))、線香、ろうそく」が基本のセットで、これに「金(きん)箔(ぱく)」 がついている場合もある。ろうそくと線香に火をつけ、ろうそくは専用の台に立てる。 次に火のついた線香と花を持って、お祈りを捧(ささ)げる。正座を崩したような斜め 座りをして、両手で合掌(がっしょう)後、祈(いの)り、床(ゆか)に額(ひたい)をつけて 3礼する。お祈りが済んだら、線香は線香立てにさし、花は捧(ささ)げる。 金箔があれば、近くにある仏像に貼る。自分の体の具合の悪い所と同じ場所に 治(ち)癒(ゆ)を祈(き)願(がん)して貼る人も多い。またお布(ふ)施(せ)は少額紙幣を 賽(さい)銭(せん)箱(ばこ)に入れる。 Bお参りの際は足の裏を仏像に向けて座ってはいけない。 C女性は絶対に僧(そう)侶(りょ)に触(ふ)れてはいけない。 D境(けい)内(だい)で売られているカメや小鳥、魚などはそれを放(はな)すことにより、 厄(やく)を払うことになる。 Eタイでは生まれた曜日ごとに守(しゅ)護(ご)してくれる仏像が決まっているので、 その仏像のお参りをしたり、お守りを買ったりする人も多い。 F仏像は大きさや状態に関わらず、全て聖(せい)なるものとみなされている。 べたべたと触(さわ)ったり、その上に乗って写真を撮ったりといった行為は慎むこと。 また写真撮影が禁止されている場合もあるので注意が必要である。 なお仏像を国外に持ち出すことは禁止されている。
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